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Tommyの冒険 3.厳しくも儚い東京生活

Tommyの冒険 3.

厳しくも儚い東京生活

 

財布の中が軽くなった!さあ、明日からどうやって生活しよう。

親に金を送ってくれとは、言えない。

実家を頼ろうにも、弟と妹が大学に行く準備で両親は金の工面が大変なはず。

しかも東京に行く金銭を準備してくれたのを使い切ったのだから金の無心は

したくない。

さあ、どうする!

とりあえず、伯父に頼らず仕事を見つけるためビジネススーツに着替えて

職探しに向かった。

職業安定所、新聞広告、求人の張り紙を頼りに会社や商店を訪ねて回るが 

なかなか思っているほど良い仕事は見つからない。

朝10時から5時まで働けるところなんて都合の良い仕事がそう簡単に

見つかるわけがない。

とりあえず短時間でも働けるところを探していると 派遣で伊勢屋百貨店の

食料品コーナーわらび餅コーナーの張り紙を発見!

時間は、9:40〜18:00まで8時間ほど働いて1日500円。

面接に行ったらなんと即採用!

面接で聞かれたのは、「なぜ東京で働くのか」?「今、何をしているのか」?

「身元保証人は」?

多分、伯父の職業や住まいの威光で採用されたらしい!

自分の力で採用されたわけではないと思う。

早速、明日から来てほしいと言われ初めてわらび餅を作ることになった。

作り方は、至って簡単だが 簡単だから余計難しい!

1.鍋にわらびもち粉を入れ、少しずつ水を加えながら混ぜ合わせ、中火にかける。

2.木べらで混ぜ合わせながら煮て、トロミがついてくれば弱火にし、

更によ〜く混ぜ合わせ、半透明になったところで火を止める。

3.熱いうちに、水でぬらしたバットに流し入れ、バットごと冷水につけ、

冷めれば取り出し、水気を切る。

4.砂糖、塩少々を混ぜ合わせたきな粉の上に取り出し、食べやすい大きさに

切りながら、きな粉をまぶし、器に盛る。

5.冷蔵庫に入れると生地が白濁するので、常温で早めに美味しいうちに

販売するのが勝負の分かれ目だ。

初日は、呼び込み中心!

標準語などしゃべれないから、イチかバチかの九州弁で呼び込みを

すると意外なことに九州弁丸出しでのセールスが功を奏したらしく、あっという間に

人だかり!

九州名物と思われたのか、口上が良かったのかすごいお客さんの数!

いくら作っても次から次へと売れて行く!

1日中呼び込みで声がおかしくなるし、立ちっぱなしで足は痛いし、大変な仕事だ。

1週間ほどするとだんだん要領がわかってきて職場の仲間ともうまく付き合えそうだ!

私の自信作のわらび餅、伯父さん家族は、どう思ってくれるだろう!

わらび餅を土産に勇んで家に帰ると、いつものごとく19時を過ぎている。

また、伯母さんから「どこで何をしているの?夕刻には帰ってくる約束でしょう」と

小言を言われそうだが、今日はお土産を持って帰れる喜びでいっぱいだ。

思った通り小言でお出迎え。「でも伯父さんの帰りまでにはきちんと帰ってます」

「夜、出歩いて遊んでいるわけではありません。伊勢屋で仕事をしているんです」と

反論!

「これはお土産です!これは僕が作りました。美味しいから食べてみてください」と

言うのが精いっぱいでした。

伯母さんは、びっくりした目をして「貴方は、わらび餅を作るために東京まで来たの」 

ああっ、確かに伯母さんの言うとおりだ。何も言えず、黙って自分の部屋に戻りました。

もう反論する気になれませんでした!

その後、彼女が心配して部屋に来て少し話しました。しかしその時、私の心は決まって

いました。

好きだけでは結婚できない。相手を幸せにできる自身がなければこの話は受けるべきで

はない。

彼女がいつものように歌ってくれた歌は、いつも心に届いていたのに…
大きな窓と小さなドアーと
部屋には古い暖炉が・…

そんな家庭を彼女は、夢見ていたのかもしれない。

しかし、どうも愛しいあなたは、今どこにとなりそうだ。

小坂明子の歌が私の脳裏に焼き付いて眠れませんでした。

 

翌日、自分で今後のことを、はっきり決めました。、

東京よ、さようなら…  

明日は、東京でお世話になった人達に挨拶をして福岡へ帰ろう。

外の公衆電話から実家に電話すると父が出てくれました。

「お父さん、いろいろお世話かけましたが やっぱり博多に帰ります。

戻ってもいいですか」。

父は、「叔父さんにきちんと挨拶して帰ってきなさい。それから、もう一切、

彼女と連絡をしないように」。

この後、伯父さんが帰宅し、自分には東京の生活は、あわない事。

芽衣さんには、自分にはもったいない事、伯父さんが考えている私の将来の話は、

興味が無いことを 理由に伝えました。

伯父は、黙ってうなづきました。

 

2日後、私は、博多へ戻りました。

 

つづく

この物語小説は、史実を基にしたフィクションです。

 

この物語は、史実を基にしたフィクションですが、東京編の物語は楽しんで

いただけましたか?
この物語は、さらに続きますが3節のここまでは予告編です。
第1章「東京編3節」までで中断いたしますがこれから
第2章「就職編」を経て「海外」へと物語は展開していきます。
業務の関係上、次号の発表については今のところ未定です。
次号の、発表時期につきましては 
後日、このFacebook上でお知らせいたします。
どんな展開になるのか空想を膨らませてお待ち下さい 
       Tommy

 

 

 

 

 

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